鬼滅の刃

【鬼滅の刃】鱗滝がしている天狗の面・弟子に渡す白狐の面の元ネタは?

鬼滅の刃は原作は既に終わってしまっているが、
また見返して考察するのも面白い。

そこで今回は、水の呼吸の育手鱗滝左近次が、
何故天狗のお面をし、弟子達に狐のお面をさせているのか?
これについて考察していこう。

鱗滝左近次の弟子たちは?

と、その前に鱗滝さんと言えば『水の呼吸』。
その弟子達は錆兎・真菰・冨岡義勇・竈門炭治郎・村田さん他13名鱗滝さんの弟子で、気になるのは錆兎と真菰。
二人で一つ的な登場に気になった人も多いのではないか?

鬼滅の刃では、神話がモデルとされているのではないか
という考察が多々ある。
この二人にもその神話がモデルではないか?と、
思われる話がある。

日本最古の歴史書である『古事記』

それは、日本最古の歴史書である『古事記』に書かれている
『因幡の白兎』の話。
ある日、海岸で泣いている白兎を見つけた
大国主命(オオクニヌシノミコト)は、
かわいそうに思い何故泣いているのか尋ねた。
すると、ここに来る途中でワニ(サメ)を騙したら、
噛まれて毛をむしられて傷ついてしまったと言うのだ。

そこへ大国主命の兄弟の八十神(ヤソガミ)が来て、
治療法として教わったことをしたら、
余計にひどくなってしまい泣いていると言う。

それを聞いた大国主命は治療法として、
河口に行って淡水で体を洗い、
近くに生えている蒲(ガマ)の穂の花粉を
敷き詰めてそこに寝転ぶことを教えた。
そして白兎がその教えに従うと、たちまち傷が回復した。

白兎は助けてくれたお礼に
『あなたは美しい
八上比売(ヤガミヒメ)と結ばれます』と予言をすると、
その予言のとおりに大国主命は八上比売と結婚することになった。という話。

何故、錆兎と真菰が関係あるのかというと・・・

まず錆兎の名前に『兎』が入っている。
しかも錆兎の頬には傷があり、この傷は『因幡の白兎』で、
兎がワニ(サメ)に噛まれて傷ついたことを
意味しているのではないか?
さらに、錆兎の独特な髪の色は『宍色』で、
『獣の肉の色』という意味がある。
これは毛をむしられて肌が露出してしまった兎をイメージできる。

では、真菰は?
真菰とは、河口などの水辺に生えている多年草のこと。
また、真菰は出雲大社の神事
『凉殿祭(すずみどののまつり)』で使われ、
ここで使われた真菰を貰うと、
無病息災のご利益があると言われている。

このことで『因幡の白兎』で兎の傷を治す為に
使われた蒲別(名水草)も水辺に生えている多年草で、
ツユクサ類・イネ目は真菰と同じなため、
名前にするなら女の子らしいのを付けたのだろう。

そして、朝に咲いて午後にはしぼんでしまう
短命の花であることから、『固い絆』という花言葉がある。
短命という所や鱗滝さんや錆兎との絆の強さは、
真菰のキャラにピッタリだ。

鬼に家族を奪われた錆兎を鱗滝さんが救い、
傷付いた心を真菰が癒やしてくれていたのではないか。
そして、炭治郎に錆兎が厳しく教えながらも、
真菰がフォローしているのも二人で一つなのも納得がいく。

何故、天狗と狐のお面なのか?

では、本題天狗と狐の面についてとは言っても、
既にこれはネタバレしている。鱗滝さんは、
天狗のお面をしているのは、大正コソコソ噂話で明かされている。

それは『顔が優しくて鬼に馬鹿にされるから』
そして、弟子達には最終選別で
無事に帰って来るようにと、お守り代わりに持たせていた。

で〜も〜、何で天狗と狐なのかって所が気になる。
何か意味はあるのかを考察していこう。

天狗の由来

天狗の『狗』には『いぬ』という意味もあり、
つまり『天の犬』となる。
では、天の犬とは何?

天狗は、日本ではなく中国から伝わってきた伝説で、
天狗とは今で言う『流れ星』のことで、
そこから時代が経つにつれ日本の天狗のイメージが変わっていった。
そして妖怪だったり、神のような存在として伝えられている。

白い狐

狐と言えば、稲荷様が有名ですよね。
京都の伏見稲荷神社は千本鳥居も有名ですが、
稲穂を咥えた狐も有名。

この稲穂は、五穀豊穣の神様から来ていおり、
他にも鍵・玉・巻物を加えている狐がいる。
この『玉と鍵』は『天と地』または『陰と陽』を表している。

また、穀物の倉庫と鍵という説もある。
そして、狐もまた良い印象・悪い印象がある。
良い印象には『人に利益をもたらす狐』
悪い印象には『化けたり悪事を働いたりする狐』となる。

鬼滅の刃では勿論良い印象の狐となる。
そのため、白い狐は信仰の対象になり、
昔から『白という色は神聖なもの』とされていた。

天狗と狐の関係

日本書紀によると天狗と書いて
『あまぎつね』と読んでいたそうです。
犬という意味だけでなく
狐という意味でも使っていた事になりますね。

このことから天狗=狐は同一の物と考えられていたり
『1000年生きた狐は天狗になる』といった逸話もあります。

ここまでは、天狗と白狐のお面の意味だが、
もっと具体的な元ネタはないのか?
ありました!

鱗滝さんと白い狐のモデル

そのモデルは『飯縄権現(いづなごんげん)』という神様で、
天狗が白い狐に跨っている姿をしている。
この飯縄権現は、勝利の神様で勝率9割を誇っていた
上杉謙信や武田信玄に愛された神様。

他にもこの神様には『飯縄法』という呪術が有名で、
この天狗の神様は、物に白い狐を宿すことで
災いから守ることが出来たと言われている。

鬼滅の刃の作中でも、お面で手鬼にバレて、
炭治郎が攻撃を受けて木にぶつかった時に、
身代わりになってお面が割れたのは覚えているだろうか?
この話に似ている。

そして、神様の言葉として語り継がれているものに
『我は第三の天狗である』、
『山を守っていきたい』という言葉があり、
山深い場所で信仰されてきた山の神様ということになる。
鱗滝さんも、山奥に住み弟子達に鍛錬をつませ、そして守ってきた。

その他にご利益があると言われているのが、

刀杖の難(武装した者からの害)を除く
師君の機(主君や師に出会うチャンス)を得る
妻子眷属(家族と親族)の和合
戦場における利徳
敵を滅ぼす
病患を除き、寿命を伸ばす
田畑や土地を手に入れるなどがある。

鱗滝さんと出会った炭治郎・禰豆子・義勇・村田は、
禰豆子は鬼から人間に戻ったり、無惨に勝ち鬼を滅ぼし、
その後幸せに暮らした。
これは、飯縄権現のご利益を得たように思える。

高尾山がモデル?

その山というのが『高尾山』だと言われている。
実際に、高尾山薬王院有喜寺に、
飯綱権現を本尊とする修験道根本道場がある。
山伏修行が随時行われ、
昔は山伏が深山幽谷に籠もって難行苦行を重ね、
やがて高尾山の霊気と融合して、呪力・験力を体得していた。

また飯綱権現は、不動明王の化身とされ、
その像容は『向背に火焔を負い、嘴口で背翼をつけ、
右手に剣、左手に索(綱)を持ち、白狐に立ち乗る姿』
で表現されている。

このように天狗と狐の関係は深い。
このことで鱗滝さんが居る山は、高尾山がモデルだったのではないか?
鱗滝さんの山で鍛錬を積み水の呼吸を
会得しているのは、先程の高尾山の話に似ている。

しかも、この高尾山は、炭治郎たちの出身地『雲取山』は、
約105kmあり、現代で歩いて約1日かかる。
江戸時代の成人男性で、1日約32~40km歩いたそうだ。
しかも、約8~10時間も歩くことになり、夜明け前に出発し、
夕方日が暮れないうちに次の宿に着くようにしていたそうです。

13歳だった炭治郎と禰豆子の歩幅や
鬼の出ない日が昇っているうちに歩いていたら、
約一週間程度かかるだろうが、行けない距離ではない。

一見鱗滝さんと出会ったのは偶然だろと思うが、
冨岡義勇の名に岡(丘)があり、
山との関連・炭治郎の家は炭焼きをしていている。
先程も出た飯綱権現に関連のある
不動明王は『火の神様』というところで、鱗滝さんと関連がある。
このように、鱗滝さんと天狗と白狐・弟子達には関連性があったという考察結果だが、皆さんはどう思いましたか?

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